岩手県久慈市
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市政情報

渡邉隊員の紹介



 2017年12月15日、久慈市の地域おこし協力隊に渡邉晋也(わたなべしんや)さんが着任しました。渡邉さんは東京都江東区亀戸(かめいど)の出身、夏井市民センターに勤務し、地域とともに歩んでいきます。
 亀戸はJR総武線で東京駅から15分ほど、商店街、住宅街、オフィス街などがある交通至便な下町で、学問の神として親しまれている菅原道真を祀る亀戸天神も著名です。
 そんな街からきた渡邉さんは現在24歳、農業支援で地域活性化のお役に立ちたいと話します。

サイレンにざわつく?

 ―― 渡邉さんと膝を突き合わせて話すのははじめてですが、よろしくお願いします。
さて、渡邉さんは亀戸の出身ですね。久慈市の地域おこし協力隊員として夏井市民センターに着任したのは12月15日、今日は1月18日ですから久慈にきてからまだ1か月ですが、慣れましたか?
 渡邉
 亀戸にくらべるとと言うより、くらべものにならないくらい寒いですね。東京は真冬でもマイナス気温になることはほとんどありませんからね。洗濯物が凍って「なんじゃこりゃ!」(笑)と…。

 ―― 住まいは市内ですか?
 渡邉 夏井市民センターからクルマで5分もかからない場所です。夏井町内の農家の一軒家を貸していただいて、そこに住んでいます(*右写真は借家の庭にあるサイロの前で撮影)。
 久慈にきて薪ストーブの暮らしを初体験しているのですが、これでお湯を沸かしたり、炒めものをしたりして毎日の食事をつくって食べています。ガスコンロはもちろんありますけれども、これがいちばんいい。
 薪ストーブの火はとても暖かいですね。居間の暖房には反射型の石油ストーブを置いています。
 ―― 生まれも育ちも亀戸なんですか
 渡邉 そうです、小中高も亀戸。大学は埼玉県にある日本工業大学、以前の職場は東京の神田にありましたが、ずっと亀戸から通っていました。
ところで、このごろ救急車のサイレンが夜、聞こえるとビクっとして…

 ―― え、亀戸ではもっと救急車が頻繁に行き来していたでしょう? それこそ毎日、必ず見るといったくらいに。
 渡邉 悪くとらないでほしいのですが、久慈市そして夏井町を見て思ったことは「人が歩いていないな」「お年寄りだらけだな」ということです。
私がここ(夏井市民センター)にきてから、毎日のように地域のみなさんがかわるがわる顔を見せて「渡邉くんがんばってね」と声をかけてくださいます。
 その会話のときに、よく「若い人がね」という言葉がでてくるのですが、若い人とは50代のことを指していることが多いと気がついたんです。東京では若い人というと20代のことですから、当地に若い人がいかに少ないか、この言葉だけでも十分に察しがつきますよね。


 ―― それが救急車とどう関係するのですか?
 渡邉 救急車のサイレンを聞くたびに「あのおじいちゃん、おばあちゃんではないかな」「あのときに声をかけてくれた人じゃないだろうな」と気持ちがざわついてしまって…。
おっしゃるように亀戸では、毎日のように救急車が近所のマンションにきていましたが何とも思わなかった、いまは気が気じゃなくなって…
 ―― なるほど、私が渡邉さんの気持ちを説明するのも変ですが、自分で意識していなくても、深く地域に関わっていこうという潜在的な思いが救急車のサイレンに反応してビクッとするのでしょうね。このあいだ声をかけたときは、地域のことをまだまだわかっていないと言っていましたけれど、そんな反応をするようになったのですから、かなりなじんできているのだと思いますよ。
 渡邉 そう言っていただけると、うれしいです。


移住フェアで久慈と出会う ~SEから転身~

 ―― 以前の会社は神田だったということですが、何をやっていたのですか。
 渡邉
 コンピューターのSE(システムエンジニア)です。大学では工学部情報工学科でコンピューターの勉強をしたんです。SEとして私は、たとえば企業の組むプロジェクトにチームに参画してコンピューターのオペレートシステムの確認などをしていました。
 具体的には、ATM(現金自動預払機)のフロー画面・・・・わかりにくいですね、言い換えます。銀行のATMに行くと、画面をタッチして次の画面に進みながら手続きを進めていきますよね。このタッチ画面の流れをつくったりしたんです。

 ―― その渡邉さんが、どうして久慈市の地域おこし協力隊に?
 渡邉 私の祖父が福島県田村市の船引町(ふねひきまち)にいて、米とかトマトなどをつくる農家をやっているんです。私は小さいころからよく遊びに行っていまして、「農業をやりたいな」と思っていたんです。
 ただ、亀戸の家は電気設備業をやっていて、私は大学でコンピューターの勉強をしました。そんな環境で育ったもんですから、それを活かす仕事をしなきゃいけないと思いSEの仕事に就いたんです。
 でも途中から、やっぱりおじいさんのような仕事がしたいという思いがどんどん頭をもたげてきて……。地域おこし協力隊という制度は大学にいたころから知っていましたから、地域おこし協力隊という選択もあるかなと考えました。

 ―― それで、協力隊になろうと思ったんですね。
 渡邉
 去年の1月15日に東京ビッグサイトで「JOIN移住・交流&地域おこしフェア」(*写真左上)という全国の自治体が出展するイベントに行ったんです。そこで最初に話を聞いたブースが「久慈市」でした。
 ―― はじめから、久慈市に話を聞こうと決めていたんですか?
 渡邉
 おじいさんが福島ですし、大学時代の友だちも岩手の一関市で先生をやっていまして、東北に惹かれていたんです。岩手の自治体の話を聞いてみようと思って覗いたブースが久慈市だったんです。
 ―― フェアで説明を受けて、久慈に決めようと思ったということですか?
 渡邉
 久慈は海と山が本当に美しいところなんだなと思いました。もちろん、フェアから帰ってからも、市のホームページを見るなどしていろいろ調べました。
 実は、久慈だけではなくて北海道とか沖縄とかほかの地域も調べたんです。でもやはり、いちばん最初に出会った久慈がより魅力的だと思ったんです。

 その後、去年の9月末に協力隊の採用試験が市役所でありましたが、八戸から電車に乗って久慈にきました。そのときに、正解だったと思いました。窓の外に広がる海が輝いてとてもきれいだった。もちろん、山の風景も。
 久慈の採用試験を受けることにして、本当によかったなと。
 ―― 夏井市民センター(*右写真)に勤務することになったのもよかったですね。
 渡邉 
はい。さっき言ったように、ずっと農業をやりたいと思っていたわけです。そんな環境にある場所へ配属されたのですから、とても幸運でした。

地域のため 自身のため ~農業そしてセンター業務~

 ―― 夏井勤務のようすを紹介していただけますか。
 渡邉
 夏井市民センターの職員のみなさんが、私の「農業で地域おこし」また、将来はここで「農業をやっていきたい」という思いを汲んでくださって、地域住民のかたですが「農業の先生」との交流をアレンジしてくれました。
 その先生は、だいたい週に1回くらい市民センターを訪れて、米づくりや野菜づくりなどについて教えてくださいます。いまは真冬ですから、種まきなどの実践というわけにいかないので、会話を通して勉強させていただいています。

 それから、私の借家の大家さんも夏井で牧場をやっている酪農家なんですね。大家さんにもとてもよくしていただいていまして、大家さんとの会話もとても農業の勉強になっています。今後は酪農の手伝いなどもさせていただきたいと考えています。
 そうして、夏井の農産物を使って、地域活性化のお役に立てればいいなと考えています。
 ―― たとえばどのようにしてですか?
 渡邉 いまは、食品衛生責任者の資格をとろうと思っています。夏井で穫れた農産物を加工して販売につなげることを考えていますが、そのためにはまず、この資格をとったほうがいいよと言われました。試験は盛岡や一関でやっているとのことでした。講習を受けて試験を受け合格すると即日資格がおりると聞きましたから、試験の時期などを調べてさっそくトライしたいと思います。
 いずれにしても活動がスタートしたばかりなので、とにかく一生懸命、毎日農業のあれこれについて見聞を広めて、勉強して取り組んでいこうと考えています。
 ―― 「農業」は地域にとっても渡邉さんの人生にとっても大きなテーマですね。じっくり、しっかり取り組んでくださいね。ほかに、渡邉さんのミッションには夏井市民センター業務への支援もあると思いますが、これにはどのように関わっていますか?


 渡邉 これまで(インタビュー日の1月18日まで)、いくつかの行事の運営に加わらせていただきました。「放課後子ども教室」に4回、1月7日の「夏井の小正月」、1月17日の「カーリング体験」などです。   
 たとえば1月9日の放課後子ども教室の「なついすごろく」では、少しは活躍できたかな(笑)。

 ―― なついすごろく?
 渡邉 夏井の地区や名所など、それぞれの写真を大判の紙1枚1枚に貼って、それを進むコマの盤面にしたすごろくです。普通のすごろくのようにサイコロを振って進むのですが、次は「早坂」だとか次は「国坂」だとか「夏井コスモス園」だとかですね。「もぐらんぴあ」の写真を貼ったコマもありました。そうした写真を貼ってつくった夏井オリジナルのすごろくです。
 その写真は、私が各地区や施設を巡って撮ってきたものなんです。

 それぞれの紙には、写真の説明書きがありますが、その書き込みは夏井市民センターの職員さんが入れました。私はおかげさまで町内の地名や名所、また特徴などを覚えることができました。夏井地区の小学生20人が参加してくれて笑ったり、くやしがったり…。

 ―― それはおもしろいですね。子どもたちは喜んだでしょう。では「夏井の小正月」はいかがでしたか?
 渡邉 
去年の12月21日に団子を飾りつける「みずき」を刈りに、地域の人と私の2人で国坂の奥の林に行きました(*写真左)。
 そして「夏井の小正月」の前日ですが、みずきを切り揃えたり、もちつき大会の準備をしたりして本番に臨みました。準備には共催の夏井町振興協議会、夏井町女性団体連絡会、夏井町老人クラブ連合会のほか、夏井中学校の生徒たちもきてくれていっしょに汗を流しました。

 当日1月7日は、もちつき大会、みずき団子の飾りつけ(*写真右)、伝統の「夏井大梵天神楽」で無病息災を祈ったりと、盛りだくさんの内容でした。90人もの住民が参加してくださり、とても楽しかったですよ。
 ―― 着任して1か月とはいえ、渡邉さんはすでに大活躍しているじゃないですか。
 「小正月」という言葉は、東京では聞いたことがなかったのではないですか?

 渡邉 聞いたことはあったんですが、意味はまったくわかりませんでした。「五穀豊穣・無病息災を願う日」で、「女正月」とも言ったりすることがあるということがわかりました。
 はじめての小正月行事の体験はとても新鮮でした。


スキルでみんなを笑顔に

 渡邉 夏井市民センターの催しとしてやったらどうかな?というアイディアもあるんです。勝手に思っていることなんですけれども。
 ―― どんなアイデアですか?
 渡邉 私はパソコンが得意ですから、そのスキルをもった人間、つまり私を便利に活用していただいて「おじいちゃん、おばあちゃんのためのパソコン教室」をやったらどうかなと…。

 たとえば、子どもが都会に出ている人も多いと思うので、メールのやりとりの仕方とか、基本的なことですが、教えてさしあげる。
 意外と知らない人も多かったり、いまさらそんなことは聞けないと遠慮している人もいるだろうと思うのです。離れている息子さんや娘さんにとっても、高齢の親御さんの安否確認になり安心ですよね。
 それから、文字のやりとりだけではなくて「ビデオ通話」、つまり顔を見ながらお互いに会話したりすることもできたりします。必ずしも立派なパソコンや装置が必要だというように考えなくても、携帯電話を使ってできることもたくさんありますから、いろいろ便利な使いかたを教えてさしあげれば、喜んでもらえるんじゃないかなと思うんです。
 ―― 夏井市民センターだけでやるのではなく、市内の各市民センターを巡回して各地区のお年寄りに教えてあげたら、もっといいかもしれませんね。それにしても渡邉さんは、とても温かいまなざしで地域の人々を見ているのですね。
 あと少しで当地も春になりますが、活動はいよいよ本格化していきますね。風邪などひかないように、はりきって活動を進めてくださいね。

※インタビュー2018年1月18日 聞き手・文/宇部芳彦(久慈市地域おこし協力隊)










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