○久慈市議会基本条例
平成26年3月4日
条例第8号
目次
前文
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 議会及び議員の活動原則(第3条―第6条)
第3章 市民と議会との関係(第7条・第8条)
第4章 議会と市長等との関係(第9条―第12条)
第5章 議会の機能強化(第13条―第20条)
第6章 議会事務局等(第21条・第22条)
第7章 議員定数及び議員報酬(第23条・第24条)
第8章 見直し手続及び議会改革の推進(第25条・第26条)
附則
おら達の住む久慈市は、碧い海と緑豊かな大地に囲まれだ自然いっぺぇの郷土であり、このごどをおら達は誇りに思っている。
久慈市民(以下「市民」という。)がら直接選ばれだ議員どうで構成する久慈市議会(以下「議会」という。)は、おんなじように市民がら直接選ばれだ久慈市長(以下「市長」という。)どともに、久慈市を代表する機関である。
この二つの代表機関は、おだげぇに市民の思いに応えるために、議会は議員どうによる合議制の機関どして、市長は独任制の機関どして、与えられだ権限のもどにおだげぇの特性のいいどごを生がして、市民の思いを市政にちゃんと反映させるために競い合ったり、協力し合ったりしながら、久慈市にとって一番いい意思決定を導ぐための共通の使命が与えられでいる。
おらぁどう議会は、議会に与えられだこの使命を達成するために、これまでにねぇ発想により、まさに“じぇじぇじぇ”な議会を目指していぐべぇという思いを込めで、この条例(通称「久慈市議会じぇじぇじぇ基本条例」という。)をこさえ、市民の思いに力いっぺぇ応えでいぐごどを決意する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、議会及び議員の活動原則を明らかにするとともに、市民との関係、市長その他の執行機関(以下「市長等」という。)との関係その他議会に関する基本的事項を定めることにより、議会が地方自治の本旨に基づき果たすべき役割を全うし、市民の負託に応え、及び市民福祉の向上と市勢の発展に寄与することを目的とする。
(最高規範性)
第2条 この条例は、議会における最高規範であって、この条例の趣旨に反する議会の条例、規則、規程等を制定してはならない。
第2章 議会及び議員の活動原則
(議会の活動原則)
第3条 議会は、次に掲げる原則に基づき活動しなければならない。
(1) 積極的な情報公開に取り組み、市民に開かれた議会を目指すこと。
(2) 議決責任を深く認識し、市民に対して説明責任を果たすこと。
(3) 市民の多様な意見を把握し、政策立案及び政策提言に取り組むこと。
(4) 議会活動が市民生活にどのような変化をもたらしたか検証すること。
(5) 市民にわかりやすい議会運営に努めること。
(議員の活動原則)
第4条 議員は、次に掲げる原則に基づき活動しなければならない。
(1) 議会の構成員として、市民全体の福祉の向上を目指すこと。
(2) 議会が言論の府であること及び合議制の機関であることを深く認識し、議員相互間の討議を重んじること。
(3) 自己の資質の向上に努めるとともに、高い倫理的義務が課せられていることを自覚し、品位の保持に努めること。
(会派)
第5条 議員は、議会活動を行うため、原則として会派を結成するものとする。
2 会派は、政策立案及び政策提言に際し、必要に応じて会派間で調整を行い、合意形成に努めるものとする。
(議長及び副議長)
第6条 議長は、議会全体の代表とし、会派から独立した活動を行うものとする。
2 議会は、議長及び副議長の選出に当たり、本会議においてそれぞれの職を志願する者に対して所信を表明する機会を設け、その選出の過程を市民に明らかにしなければならない。
第3章 市民と議会との関係
(情報公開)
第7条 議会の会議は、全て原則公開するとともに、審議資料等の公開に努めるものとする。
2 議会は、議案に対する各議員の賛否を公表する等、議員に対する市民の評価が的確になされるよう情報の公開に努めるものとする。
(市民参加と広聴広報活動の充実)
第8条 議会は、公聴会制度及び参考人制度を積極的に活用し、市民の意見等を聴き、議会審議及び政策形成に反映させるよう努めるものとする。
2 議会は、請願及び陳情を市民による政策提言と位置づけ、その審査等に当たっては、提出者が希望した場合は、提出者に意見を述べる機会を設けるものとする。
3 議会は、市民の意見を反映させるため、市民との意見交換の場を多様に設け、広聴活動の充実に努めるとともに、市民と議会が協働し市政課題について話し合う「かだって会議」を設置するものとする。
4 議会は、議会審議における経過及び結果を周知するために、市民に対し多様な広報手段を活用し、広報活動の充実に努めるものとする。
第4章 議会と市長等との関係
(重要政策等の説明)
第9条 議会は、市長等が提案する重要な計画又は政策等について、その政策水準を高めるとともに、議決責任を担保するため、必要があると認めるときは、市長等に対し、説明資料の提供を求めることができる。
2 議会は、前項の重要政策等を審議するに当たっては、立案又は執行における論点又は争点を明らかにするとともに、執行後における政策評価に資する審議に努めるものとする。
(議決事件の追加)
第10条 地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第96条第2項の規定に基づく議会の議決事件は、久慈市における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想の策定、変更(軽微なものを除く。)又は廃止とする。
(一問一答による質疑応答)
第11条 議会の会議における議員と市長等との質疑応答は、論点及び争点をより明確にするため、一問一答で行うことができる。
(反問権)
第12条 議会の会議において、市長等は、議員の質問に対し、議論を深めることを目的に、議長又は委員長の許可を得て、反問することができる。
第5章 議会の機能強化
(議員間の討議)
第13条 議会の審議に当たっては、議員間討議を中心とした議論を尽くすものとする。
2 議員は、議員間討議を通じて合意形成を図り、政策立案及び政策提言に努めるものとする。
(委員会の活動)
第14条 委員会は、市政課題を適正に判断し、委員会の専門性と特性を活かした運営に努めなければならない。
2 常任委員会は、積極的に市政課題の所管事務調査を実施し、行政監視を行うとともに、政策立案及び政策提言に努めるものとする。
3 委員会は、委員長及び副委員長の選出に当たり、委員会においてそれぞれの職を志願する者に対して所信を表明する機会を設け、その選出の過程を市民に明らかにしなければならない。
(法制度の積極的活用)
第15条 議会は、法第96条第2項の規定に基づく議決事件の追加、法第100条の2の規定に基づく専門的事項に係る調査への専門的知見の活用その他の法に規定される議会の機能強化に資するための制度を積極的に活用するものとする。
(ICTの積極的活用)
第16条 議会は、ICT(デジタル社会形成基本法(令和3年法律第35号)第2条に規定する情報通信技術をいう。)を積極的に活用するものとする。
(調査機関の設置)
第17条 議会は、調査のため必要があると認めるときは、議決により、学識経験を有する者等で構成する調査機関を設置することができる。
(議員全員協議会)
第18条 議長は、議会としての共通認識を深めるとともに、合意形成を図るため、法第100条第12項の規定に基づく協議等の場として、議員全員協議会を開催するものとする。
(政務活動費)
第19条 会派及び議員は、調査研究等のために交付される政務活動費を活用し、議会審議及び政策形成に反映させるよう努めるものとする。
2 議会は、政務活動費の適正な運用及び使途の透明性確保のため、活動報告書及び収支報告書を公開するものとする。
(交流及び連携の推進)
第20条 議会及び議会事務局は、他の自治体の議会との交流及び連携を推進し、議会活動の活性化に努めるものとする。
第6章 議会事務局等
(議会事務局)
第21条 議会は、議会事務局の補佐機能及び専門性の充実強化を図るとともに、執行機関からの独立性の確保を図るため、議会事務局の体制整備に努めなければならない。
(議会図書室)
第22条 議会は、議員の調査研究に資し、市民等の誰もが利用できるものとして、議会図書室における文献等の充実に努めなければならない。
第7章 議員定数及び議員報酬
(議員定数)
第23条 議員定数の条例改正に当たっては、人口、面積、財政力、社会状況及び、事業課題や将来の予測と展望を十分に考慮するとともに、市民の意見を参考とし検討するものとする。
(議員報酬)
第24条 議員報酬の改定に当たっては、行財政改革の視点だけではなく、市政の現状及び課題を十分に考慮するとともに、市民の意見を参考とし検討するものとする。
第8章 見直し手続及び議会改革の推進
(見直し手続)
第25条 議会は、この条例の目的が達成されているかどうかを不断に検証し、必要があると認めるときは、この条例の改正を含めて適切な措置を講じるものとする。
(議会改革の推進)
第26条 前条の検証を行うとともに、継続的に議会改革を推進するため、議員で構成する議会改革推進会議を設置するものとする。
附則
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和元年12月20日条例第27号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和3年8月20日条例第18号)
この条例は、令和3年9月1日から施行する。
(別紙)
■前文の原文
私達の住む久慈市は、碧い海と緑豊かな大地に囲まれた自然いっぱいの郷土であり、このことを私達は誇りに思っている。 久慈市民(以下「市民」という。)の直接選挙により選ばれた議員で構成される久慈市議会(以下「議会」という。)は、同じく市民の直接選挙により選ばれた久慈市長(以下「市長」という。)とともに、久慈市の代表機関を構成する。 この二つの代表機関は、ともに市民の負託に応えるため、議会は多人数による合議制の機関として、市長は独任制の機関として、与えられた権限のもとにそれぞれの異なる特性を生かし、市民の意思を市政に的確に反映させるために競い合い、協力し合いながら、市としての最良の意思決定を導く共通の使命が課せられている。 議会は、議会に与えられたこのような使命を達成するため、これまでにない発想により、まさに“じぇじぇじぇ”な議会を目指していこうという思いを込めて、本条例(通称「久慈市議会じぇじぇじぇ基本条例」という。)を制定し、市民の負託に全力で応えていくことを決意する。 |