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くじのん #久慈のんびり旅 Vol.1

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のんと行く!久慈のんびり旅  vol.1

 「くじのんびり旅」は、地元の人と交流したり、心安らぐ景色を眺めたりすることで、時間を忘れてのんびりできる旅。

   居心地のよい旅を通じて、くじを第2のふるさとにしませんか?

 

のんびり旅が楽しめる 久慈市ってどんな場所?

 岩手県の北部に位置する久慈市は、東側に太平洋と三陸復興国立公園があり、西側には標高1,000メートル以上の山脈と県立自然公園が広がる、人口3万3千人ほどの街です。内陸部に広がる平庭高原の「日本市の白樺美林」や、国内最大級の琥珀産地として知られ、ドラマ「あまちゃん」で一躍全国区になった「北限の海女」などが有名です。

 のんさんは、ドラマをきっかけに、久慈市を「第2のふるさと」と呼ぶほど何度も訪れ交流を深めてきました。

 本誌では、「第2のふるさとプロジェクト応援マネージャー」ののんさんと一緒に、のんびりできる魅力的なスポットや取り組みを紹介していきます。

 

日本一の白樺美林 地域で取り組む保全活動

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白樺ってどんな樹?

 久慈市の西側に位置する「平庭高原」には、群生する白樺林の面積や本数などの調査により「日本一の白樺美林」と宣言する白樺の美しいポイントがあります。白樺の樹木から放出される「フィトンチッド」という香気成分は、癒しや安らぎを与えると言われていて、白樺美林の森林浴は、のんびり旅にぴったりです。

 白樺の樹液は、残雪が残る3~4月の数週間だけ採集できる貴重な樹液で、人口甘味料キシリトールの原料や保湿力の高い化粧品に使用されています。また、ミネラル類が豊富に含まれていて、樹液ドリンクやオールインワンジェルなどの商品が開発されています。

白樺美林の保全活動

 平庭高原の白樺は、寿命(約80年)を迎えていることから、美しい風景を次世代に残していくため、苗木の植樹や下草刈りなどの森林環境整備が必要になっています。

 白樺は「パイオニアツリー」と呼ばれ、山火事などの後に最初に生える先駆樹種のため、成長を促すためには、一定面積の伐採などで裸地を作り出すような整備が不可欠と言われていますが、広大な面積を有する場所での再生の取り組みは全国的にも前例がないため、国や県、大学等と連携して長期的な視点で取り組んでいます。

 保全活動の一環として2014年に環境意識や郷土愛を高めるための活動「くじ☆ラボ」を立ち上げて、地域住民を中心に年3回ほど活動を行っているほか、古くから「豊かな森林は豊かな海を育む」と言われるように、森林の保全の活動が海の環境保全にもつながることから、海側に住む子どもたちを招いて植樹活動を行うなど、海と山に囲まれた久慈市ならではの取り組みも行っています。

  2021年からは「くじ☆ラボ」の活動理念に賛同を寄せる民間企業も参加していて、この取り組みから着想を得た「白樺」をモチーフにした商品を販売するなど、保全活動が新たな魅力の発信にもつながっています。

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くじのんポイント

 平庭高原は、スキー場やパークゴルフ場が整備されている他に、トレッキングやヘルスツーリズムなどが楽しめる自然体験が充実!年に4回開催する「平庭闘牛大会」は、1トンを超える牛同士の取組が大迫力なんです。近くには、大浴場完備の宿泊施設やコテージもあるからのんびり滞在できるね。

 

太古のロマンにふれる 琥珀の恐竜のまちづくり

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「琥珀」ってどんな宝石?

 「琥珀」は、太古の樹木から分泌された樹脂が、樹木ごと大雨などで湖沼や海底に押し流され、地中深くに埋もれてできた「樹脂の化石」のことで、非常に珍しい植物性の宝石です。国内最大級の琥珀産地の久慈市では、日本唯一の専門博物館「久慈琥珀博物館」があり、琥珀の成り立ちや世界中の琥珀を展示しているほか、宝石の中で最も軽い特徴を持つ琥珀を、アクセサリー等などに加工して販売しています。

 世界的な琥珀の産地であるバルト海沿岸地方のものは、約4,000万~5,000万年前のものが多いといわれていますが、久慈で採掘される琥珀は、約8,500~9,000万年前の白亜紀後期のもので、世界的にも最古級と言われています。琥珀の色彩は約250色もあり、ナチュラルで暖かい感触や軽やかさが特徴で、久慈産の琥珀は、淡い黄色からウイスキー色まで多彩な琥珀が産出されています。

じぇじぇじぇな発見、恐竜の化石

 博物館に隣接する琥珀採掘体験場では、2019年に採掘体験に訪れた高校生によってティラノサウルス類の恐竜の化石が発見され話題になりました。その後も大学の研究者などによる発掘調査が進められ、世界的にも貴重な化石の発見が相次いでいます。この採掘場は、琥珀が豊富に埋蔵されている「久慈層群」と呼ばれる地層上にあって、手でも崩れるほど柔らかい地層であること、地殻変動の影響を免れてきたことなどにより、保存状態の良い化石が残されていると考えられています。

久慈市では「琥珀と恐竜」をまちづくりのシンボルにした新たな取り組みを始めています。

新技術で資源の有効活用

 近年、久慈琥珀博物館では、これまで活動していなかった小さな琥珀のかけらを製錬し、粉状にしたものを成型する新たな技術「リファインドアンバー」により、商品の開発が進んでいます。また、琥珀と同じ場所で採掘される樹木の化石は、これまで廃棄していましたが、「ジェット」という宝石であることが判明し、琥珀の加工で培った独自の技術を応用した商品開発も行っています。_I9A9015.jpg

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くじのんポイント

 ヨーロッパで琥珀を贈ることは、“幸せを贈る”という意味を持っていて、結婚10年目の「琥珀婚」では夫から妻へ琥珀を贈る習慣があるそう!!夫婦やカップルで原石から磨いたアクセサリーを贈りあうのも素敵ですね。

 

海洋環境や震災を学ぶ「もぐらんぴあ」に行こう

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日本初の地下水族館の誕生

 久慈地下水族科学館「もぐらんぴあ」は、1994年に岩手県で初の本格的な水族館としてオープンしました。地下の水族館は、当時建設中の「国家石油備蓄基地」の作業用トンネルを活用することを国に提案し、了承を得られたことから造られたものです。kuji_22-09-27_1454.jpg

東日本大震災で全壊を乗り越え復活

 2011年に発生した東日本大震災の津波によって、施設は壊滅的被害を受けました。大量のヘドロによる有害ガス発生の危険があったことから、すぐに館内に入ることはできず、1週間後にようやく立ち入ることが許されたときには、水槽や機器は壊れ、飼育されていた240種3000匹の生物のうち、生き残ったのは8種21匹でした。

 スタッフが白く濁ったトンネル水槽に懐中電灯を当てると、奇跡的に生き残っていたアオウミガメの「かめ吉」がひょっこり顔を出したそうです。「かめ吉」はその後救出され、八戸市水産科学館マリエントで避難生活を送り、復興のシンボルとしてもぐらんぴあに戻っています。                                                                                                       

もぐらんぴあの復活とさかなクンの歩み

 もぐらんぴあの再建には、国の復興予算のほか、クラウドファンディングで、全国の多くの人からの支援を受け、震災から5年後の2016年4月に再オープンしました。

 2005年からもぐらんぴあと交流のあった「さかなクン」は、震災直後から支援を続けてくれていて、震災後に仮店舗として営業していた「もぐらんぴあまちなか水族館」で応援団長に就任。再オープンしてからも、数えきれないほど久慈市に足を運び、かわいいお魚を提供してくれています。

 さかなクンは、施設を訪れる度に、ヒレを重ねた魚のイラストを描きます。ヒレが重なっているのは、「人が力を合わせようとするとき手をつなぐ。だから、もぐらんぴあの魚が笑顔でヒレを繋いでいる様子を描いた」と後にお話しされていて、施設の「さかなクン」コーナーに10匹以上の魚が仲良く手を繋いでいます。

 震災から10年が経過した今でも、さかなクンは、もぐらんぴあを応援してくれる心強い応援団長です。

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くじのんポイント

 リニューアル後から力を入れているのが「クラゲ」で、スタッフが久慈湾から採取したり、館内で育成したクラゲを常時10種類以上展示しています。地下空間でのんびりとクラゲと過ごすのはいかが?

 

くじのんグルメ紀行 まめぶ~ 甘くてしょっぱい伝統食 地域の味を文化財に~

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「まめぶ」って何?

 久慈市山形町に伝わる郷土食「まめぶ」の誕生は、江戸時代までさかのぼると考えられていて、「ぜいたく禁止令」が発せられ、「百姓は麺類やソバ切りを食べてはいけない」というご法度が出されたことから、ご法度を破らずに粉ものを食すため、小麦を団子状にして食べたのが始まりと伝わっています。

 まめぶ作りは、家族が手分けをし、力を合わせて作るもので、「まめぶ」の語源の一つにある「忠実忠実(まめまめ)しく、健康で達者に暮らせるように」との願いがこめられ、特に年末、新年を迎える準備をした後に食べられています。地域によって形や具材に変化があり、伝統的な家庭料理として愛されています。

まめぶを全国区に!地域の活動

 2010年に「まめぶ」で地域活性化を目指すまちおこし団体「久慈まめぶ部屋」が結成され、2013年にはNHK連続テレビ小説「あまちゃん」に登場し、全国的に有名になったことをきっかけに、伝承活動が活発的に展開されるようになりました。2022年「山形町郷土食保存継承の会」が発足し、将来的な無形民俗文化財への登録も目指し、子どもたちを対象にした、「まめぶ未来継承講座」や「まめぶづくり体験」、まめぶの魅力を広く知ってもらうための「まめぶ展」「まめぶ食フェスタ」などのPR活動を積極的に行っています。

「名人になろう!まめぶの作り方」産建提供 まめぶ写真.jpg

【主な材料】

・団子:小麦粉、塩、くるみ、黒砂糖

・汁の具:ごぼう、にんじん、焼き豆腐、

     かんぴょう、しめじ、油揚げ

・味付け:醤油、昆布、煮干し、(片栗粉)

【作り方】

1.昆布・煮干しで出汁をとる。

2.汁に入れる具材を切る(にんじん・ごぼうはいちょう切り、油あげは千切り、焼き豆腐は拍子木切り、かんぴょうは1.5㎝ほどに切り、しめじは小分けにする。)

3.まめぶの団子を作る(小麦粉はお湯でこね、親指大に分ける。少しくぼみを作りクルミと黒砂糖を入れて、中身がでないように丸くする)

4.鍋に1の出汁を入れ、具材を入れ、煮えてきたらまめぶを入れ、醤油で味をつける。

(適量の水溶き片栗粉でとろみをつける地域もある)

 

パンフレット

 くじのんvol.1.pdf (5.2MB)

 

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部署:商工観光課 観光物産係
電話番号:0194-52-2123